林洋子ひとり語り―宮沢賢治

林洋子さん、わたしの母より一つ年上で今年84歳になるという。
今日がお誕生日。
友人と言ってしまっては失礼なような気もするが、あえて友人と呼ばせていただきたい。
母にも言えない悩みを聞いていただいたことがある。
1998年だったか、わたしがウェブサイトをつくりはじめて、援助交際に反対と書いたところ、援助交際をしている少女からウェブサイトの掲示板に書き込みがあり、わたしはそのどこの誰ともわからない少女に宛てて、毎日A4一枚ほどの手紙を書いて、ネット上に公表していた。いつまでと決めずに始めたのだったが、一か月経った時点でおわりにした。
お疲れさまでしたと、洋子さんからワインが届いた。
どこの誰ともわからない少女のことを、洋子さんも一緒になって心配していて、わたしが手紙を書き続けるのを見守っていてくださった。
洋子さんは特別なともだちなのだ。

洋子さんがはじめられたクラムボンの会は、34周年だそうで、今回、洋子さんは新しい作品に挑戦した。「四又の百合」(※青空文庫にリンクしました)。
鐘の音が心にしみわたる。文章だけを読むと、なにかさらっと読んでしまいそうになるが、洋子さんの手にかかると、宮沢賢治の世界がよりいっそう広がりを見せる。あの大作家、宮沢賢治の世界を広げて見せるのだから、その力量は計り知れない。
もう一つの演目、「なめとこ山の熊」は、わたしは何度目かの体験になるのだけれども、毎回、その世界に圧倒される。生き物の性(さが)をまざまざと見せつけられて、この生き物の生き難さ、どうしようもなさをつきつけられて、じぶんの内なる小十郎やあるいは撃たれる熊に思いをはせる。そして、福島を思い出したりもする。

林洋子さん、お誕生日おめでとうございます!
クラムボンの会、35周年も楽しみにしています!
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佐藤あずささん、林洋子さん、山口あずさ
(※佐藤あずささんは先の都知事選でWあずさで司会をした仲間です。八王子市議選を目指すとのこと!お互いにがんばろー!)

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