汚染水流出事故に関する院内集会(長文)

時間が前後するが、10月2日(水)に参議院議員会館講堂で行われた「汚染水流出事故に関する院内集会・署名提出行動・政府交渉」に参加してきた。(写真はiPhoneなので不鮮明でごめんなさい)
今までは、いろんな集会等に参加しても、その場でTwitterで「○○なう」というツィートはしても、なかなかブログにまとめる時間がとれなかったのだが、幸か不幸か今月から失業状態に突入しているので、せめて、ブログくらい更新していこうと思う。(※身の振り方はまだ決まっていない。)
前半の汚染水流出事故についての政府交渉のポイントで、印象に残っていることを以下に列記する。(不正確な点があるかもしれませんが、ご容赦ください。)

○凍土の実験は40日間行った結果、きちんと凍らなかった。
○(グリーンピース)海水は希釈されるが海底の泥は希釈されない。魚は移動するので、汚染の強い海域に行った魚は汚染されてしまう。
○(福島県いわき市から底引き網をしている新妻さん)汚染水の流出によって、ガラス細工のように組み立ててきた試験操業が水の泡になる。魚も海水もブロックできない。試験操業は時期尚早と考えていたが、水産業には、(漁業そのものに従事している人たち以外ににも)関連業者が多く、関連事業には補償がない。彼らは本当に困っている(従って、試験操業は求められている)。魚自体は、1.7倍に増えているという報告もあって、実際、増えていると実感している。水揚げが2倍くらいになる。海に戻すという報道を皆さんは見ているだろうけれども、戻した魚が元通り元気に泳ぎだすかというと、それは希で、せいぜいカモメの餌になるのが関の山だ。福島には200種類を超える海産物がある。底引きをやめれば、乗組員の雇用ができなくなる。42種類の出荷制限がある。150の検体をゲルマニウ検査しているが、抽出検査で消費者の理解が得られるのか?コメと同様に、全量検査が必要で、非破壊型の検査をする必要があると考えている。その研究を各県がばらばらに行っている。合同で研究するべき。それぞれの魚種に即した測り方があり、魚は新鮮でなければ意味がないいので、スピードをもって発泡スチロールの箱ごと検査して出荷できるようにする必要がある。
○(井戸川克隆前双葉町長)飛び入りで発言されたのだが、今ここで、倫理委員会を作ったらどうかという提案と、「汚染水流出事故」ではなく「東電放射能放出事件」と呼び名を変えるべきではないかという提案を行った。下記は井戸川さんの写真。

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下記は、署名提出。署名提出にあたり、要望の読みあげ。署名数は、国内が8964筆。海外が10394筆。署名は経済産業省として持ち帰るとのことだった。

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つづいて政府交渉が行われた。(長くなるので要点のみ)

1.汚染水流出事故の現状認識について

○8月20日に漏えいした300トンの汚染水については、全体で60兆ベクレル、内半分がストロンチウム90であり、30兆ベクレルのストロンチウム90が漏えいしたことになり、これは、広島原爆で放出されたストロンチウム90の約半分に匹敵。規制庁は、数値としてこれを認める。また、地中にしみ込んでどのように流れたかは不明であり、今現在、穴を掘って確認中とのこと。

○阿倍首相の「状況はコントロールされている。完全にブロックされている」という発言に対して、福島みずほさんのたたみかけるような質問が小気味良かった。
「希釈されているのはブロックされているのとは違いますよね?総理の発言の意図ではなく、規制庁としてどう考えているのか?」
政府側の見解は終始、しどろもどろ。。。

○漏えい事故を起こしたタンクと同様のものが350基あるが、安全なタンクへの移送はとの問いに対し、東電がリプレースメントを行っている。具体的には把握していない。8月26日に加速化をお願いした。。。ああ、頼りにならないぃ~。

○原子炉建屋への地下水流入について、地震による建屋底部の破損が影響している可能性、建屋に流入する地下水400トンのうち、建屋の壁、貫通部それぞれの流入量はいくらかについて、状況は不明であり把握されていない。。。本当に、頼りにならない。。。--;;

2.汚染水の意図的放出等について

台風時の堰内にたまった水の放出について、東電が(勝手に)基準値以下のであり、雨水の流出として行った。事前の了解はない。

先の、いわき市の新妻さんから「漁業者から見れば、福島第一原発から出た水は数値はどうあれ汚染水。汚染水の海洋投棄は認められない」
これほど切実な声はない。こうして実際にお話を伺うと、決してエゴで漁業に従事しているわけではないことがひしひしと伝わってくる。今、生きている人間が、これからも、生きていかなければならないのだ。

3.汚染水流出事故に対する責任の所在と体制について

国の汚染水対策の責任は?という問いに、即答できず。。。一時的には事業者責任で東電だがあーしたこーした、経産大臣?内閣総理大臣?

4.今後の対応について

○汚染筋タンクやアルプスなど汚染水対策に係る製品の製造物責任は?効果が出なかったとしても、製造物責任は消費者向けの法律なので、対象にならない。。。。研究開発として行うので、メーカー責任は基本的には問えない。。。

5.再稼働審査における汚染水流出事故の考慮

○下記は、集会で配布された資料の中にあったマンガ。
事業者の対応として、四国電力(伊方)が土嚢の設定をあげていたことが、いかにも冗談めいている。。。福一が水蒸気爆発したときも、ヘリコプター飛ばして上から水をかけていたことを思い起こせば「土嚢」も「バケツ」も、現実的な対応なのかもしれなが。。。(そんな対応しかできないのなら、もうやめればというのが、率直な感想。)

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○田中委員長が炉心溶融は起こらないようにするので汚染水は考慮する必要はない旨の発言をしている。。。安全神話再びでしょうか???

ながくなってしまいました。すみません。

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