身近な世界を知る講座(谷戸公民館)

毎週木曜日に、谷戸公民館で「これだけは知っておきたい!身近な世界を知る講座」を受講しています。保育付き講座なので、若いお母さんたちも参加しています。
今日は、記録当番でしたので、まとめたものを紹介します。

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2022年度谷戸公民館主催  女性のための講座
講座の記録「これだけは知っておきたい!身近な世界を知る講座」
第8回 11月24日(木) 10時~11時45分  場所(学習室)
講師 後藤絵美

【本日の内容】 映像で学ぶパレスチナ

冒頭「パレスチナはどこ?」と書かれた白地図が示され、各グループで相談しましたが、中東地域の白地図は難題で、埋められませんでした。講義の中で国名が示されなかったところが気になりましたので、ネット検索して、下記の地図を見つけました。

https://www.mod.go.jp/nda/obaradai/boudaitimes/btms200509/tateyama/tateyama200509.htm

次に、下記の外務報道官談話を一読しました。
「イスラエルのエイラートで発生した自爆テロについて」
https://warp.ndl.go.jp/collections/info:ndljp/pid/11525605/www.mofa.go.jp/mofaj/press/danwa/19/dga_0130.html

映像を見る前の予備知識として、松葉祥一(哲学者・フランス哲学)氏の「国家テロリズムあるいはアメリカについて」(現代思想 平成15年3月1日発行)の紹介があり、イスラエルとパレスチナの年表についての解説がありました。

予備知識を得たうえで、「パレスチナ苦悩の100年」(国連広報センター)を観ました。

30分ほどの動画を観た後で、先に読んだ「イスラエルのエイラートで発生した自爆テロについて」について、印象が変わったかどうかが問われ、グループで話し合いました。

イスラエルとパレスチナがなぜ、仲よくできないのか。
ユダヤ人自身が抑圧された歴史をもちながら、なぜパレスチナに対して同じようなことをするのかという意見が出ました。
同じグループでの話し合いでは、ユダヤ人がユダヤ教ゆえに国家を持たずとも強力なネットワークを保持し続けてきて、パレスチナをイギリスが統治し、イギリスが勝手にユダヤ人にイスラエル国家建設を約束したこと。パレスチナ人にとっては、勝手にじぶんたちの国をイスラエルに分譲させられたわけで、仲よくしようがないことの解説をしました。

次回の宿題として「四歳のパレスチナ」と「存在の耐えられない軽さ」を読んでくることが課されました。

☆記録者の感想☆
パレスチナ問題については、多少の知識がありましたが、知らないことも多く、勉強になりました。松葉祥一氏のテロに関する論文は、たいへん示唆に富んでおり、この講座を受講してよかったと改めて思いました。この論文は「現代思想」平成15年3月に掲載されているのですが、その後、日本でも安保法制が施行され、また、Jアラートなる脅しが、まさに米国で行われてきた「意図的に恐怖を作り出し、増幅させてきた」(P.75 上段L.17)に由来すると思わざるを得ず、「1980年代以降、福祉国家から自由主義国家へと移行するなかで、国家の役割が縮小し、安全保障が最小国家(ミニマル・ステート)の最後の役割となるにしたがって、国家は、自らの存在を維持するために、この役割を維持しようとする。すなわちテロへの恐怖を最大限に保つことによって、それに対する安全保障としての国家テロの必要性を、したがって国家の必要性を維持しようとするのである。」(P.76 上段 後ろからL.2)という指摘に戦慄を覚えました。

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